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月に一度のクリニック通院日。

午前中の早い時間帯の予約、「診察→会計→隣の薬局で薬を貰う」が毎回15分で済むはずなんだけれど

今回は、待合室に入った時から様子が違っていた。
急患とちょっと面倒な患者さんが重なったようで、前の予約時間帯の人がまだ待っていた。

椅子に座っていると、次から次に待合室に人が…
周りの人のため息とイライラした空気感の中、読んでいた文庫本を持つ私の手がぶるぶると震え始めた。
仕方なく本をカバンにしまって、目の前のテレビを見つめた。

その時、隣りに座っていた女性に話しかけられた。
「ご結婚されているのね。」と私の左手を見て言う。
「はい。」とささやくように言うと、「お子さんは?」。

新しい場所に出かけることが少なくなったせいか、久~しぶりに親類以外から聞いたこの言葉。
反射的に「いないんです。」と声を出したけれど、声がかすれてしまった。

「結婚して何年?」「あなたの年齢はいくつ?」「ご両親は何も言わないの?」と矢継ぎ早に来る女性からの質問。

聞かれたことには小声で誤魔化しながら答えるけれど、待合室一杯の人が気になった。
テレビの音が虚しく響く中、会話をしているのは私たちだけ。
全員話を聞いているんじゃないかと、落ち着かない。


私は早々に、この女性の「子育ての思い出」「子どもや孫の自慢」「教育論」「最近の若い人はダメね」…の話に移行したかった。

隣の女性だって、何も見知らぬアラフォー女の子ども事情について本気で興味をもっているわけではあるまい。
私の話をキッカケにして、自分の話をしたいんだろうなぁと思う。

一刻も早く「そうなんですね~」「スゴイですね!」と繰り返すだけの自動機械になりたいと願った。
けれど、なかなか止まらぬ質問攻め。
言葉を濁しながら、周囲の人々に盛大に自分のプロフィールを披露した所で、ようやく診察の順番が動き始めた。

それから順番が回ってくるまでの約15分、今度は「次男の嫁が子どもを産まない」という話を聞き続けた。
「夫の母も同じ思いでいるのだろうな」と思うと、申し訳ない気持ちが急激にわき上がってきてしまった。
今更どうしようもないことなんだけれど、それでも。


調剤薬局でも薬が日数分無いということで少し足止めをくらい、ようやく家にたどり着いた時にはもうヨレヨレ。

着替えて部屋の真ん中でのびきっていたら、いつの間にか眠ってしまっていた。
起きてもすぐに動く元気がなく、ブログに逃げた。
今日の私は、病院に行って、人のブログを読んで、自分のブログを書いただけ!


夫が帰ってくるまでに、脱ぎ散らかした服と朝のままのリビングを片付けて、カレイの唐揚げの準備をしなくては。
よりによってこんな日に、魚をチルド室に入れて出掛けてしまった朝の自分が恨めしい。


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