美容に対する意識がものすごく低い私。
昨年はメイクをした日(ファンデーションと口紅を塗った日)がわずか1日のみ。
しかも2020年1月1日という・・・
こんな私でも「美白」というキャッチコピーには弱く、ついつい目を止めてしまう。

最初に「美白」に魅了されるようになったのは、中学3年生の時だ。
明確に覚えている理由は、「資生堂のオードブラン」の販売と同時期だったからだ。
広告の写真で丸底フラスコ型黄緑色のパッケージを見て、これが欲しい!と思った。

高校生なってからは、薬局の前で流れているオードブランのCMを歩道で眺めていた。
たまに薬局内に入って綿棒とか絆創膏のような値段が高くないものを買いがてら、陳列されているオードブランに見入っていたこともあった。
「和漢植物エキス配合」という言葉に、よく分からないにもかかわらず「すごい成分が入っている!」と気持ちが高まった。

母は私が化粧品類を持つことを頑なに禁止していた。
隠し持っていた日焼け止めやリップクリームを捨てられたことも。
高校3年間は「家から離れたい。オードブランを買いたい!」という邪な気持ちで大学受験勉強に励んでいたようなものだ。

大学入学で下宿生活をするようになってすぐに、選挙の出口調査のアルバイトをした。
手渡しでもらったアルバイト料をそのまま持ちドラッグストアへ向かった。

都会に不慣れであったことと、5000円位する化粧品をいきなり買ってしまったという興奮で、オードブランをひったくられないようにしっかり抱きしめて帰宅した。

部屋でパッケージを良く見てみると「美白美容液」と書いてあった。
こういう水っぽいものは化粧水なのでは?、美容液とは何ぞや?と思いながらも、早く使ってみたくてうずうずした。

初めて使ったときのあの香り。
生産終了してしまった商品だからもう叶わないだろうけど、
あの香りを今嗅いだら涙が止まらなくなってしまう自信がある。

オードブランの洗顔石鹸も販売されていて、購入したことがある。
黄緑色と白のゼリーのような見た目で、石鹸なのに「ケーク」という名前だったのがおしゃれな感じがした。
洗面台に並べてあるだけで、ワンルームの部屋がずいぶん明るくなったような気がした。


今では化粧品を捨てられてしまうこともないし、
店舗に出かけなくてもオンラインでで色んな化粧品を購入できる。
こういう幸せな状況になってみると、「これが欲しい!」という強い思い入れのある商品がないという・・・人生そんなものと思いつつ、ちょっとさみしい気もする。

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