その集団に属する全員が「正しい」と思っていれば、それが真理になってしまう。


私の父方の祖父母、母方の祖父母、そして両親の6人に共通していることがある。
みんな兄弟構成が「兄、妹」なのだ。
それぞれ兄の立場だったり、妹の立場だったり、妹が複数人だったりする。
でも「長子が男の子の兄弟の中で育った」という点で一致している。


私には妹がいる。
田舎で育ったので、「女の子だけなのね。一人くらい男の子がいたら良かったのにね。」と周囲の人に言われるのは日常茶飯事。
しかし、私の祖父母や両親はそうは思わない。
あくまでも「何で第一子が男の子ではないのか。」なのだ。
長子でない私の妹が女の子なのは、(私の家族内では)誰も何とも思わない。だって、そういうものだから。
「どうしてあなたは男の子じゃないの。」という家族の思いをぶつけられて、私は生きてきた。

夫婦、親子、嫁姑、父の実家と母の実家など、生活していれば色々な争いごとが起こる。
そんな関係の中でも「兄弟の一番上が女の子なんてどういうこと?」「文乃が産まれた時に男の子じゃないから本当にびっくりした。」という会話をしている時には、家族で一緒に盛り上がることができたようだ。
「長子である自分が男の子ではなかったこと。」が、家族間のコミュニケーションを円滑にするための鉄板ネタとしてずっと使われてきた。

おかしな話・・・現在の私であればそう思うことが出来る。
ただ、身近な大人が全員同じように認識している事柄だったので、
そのおかしさに気づくまでに長い時間がかかった。

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